2012年 09月 01日
ダイビングとはただ単に海に潜って、泳いで、はしゃぐって事では無く、 海中という我々人間にとっては非日常の世界において、 己の身体をコントロールし、安全に、自由に、そして効率良く動くって事なんだと思う。 そしてそのようになるためにライセンス制度が存在しているのだと思う。 そしてそして、 ダイバーになるということは己の呼吸を完全にコントロールするということとイコールである。 そのように僕は教えられ、そうなろうと努力したのです。 その結果、なんとかかんとかライセンスは取得出来ましたが、 まだまだダイバーでは無いと思うのです。 向き不向きで言えば、完全に不向きでした。 だからこそ書ける記事っていうのもあると思うので書いてみます。 ここから先は、私が苦労した事、驚いた事、出来なかった事などを中心に書き上げますので、 これからライセンスを取得しようと考えている方々は是非とも反面教師にして下さい。 そしてもうライセンス持ってるよって方々は是非とも指を差して笑って下さい。 あるいはそれは違うぞってことがあればビシバシとご指摘下さい。 まず驚いた事、それはタンクの空気には限りがあり、それは簡単に無くなるって事。 「決して止めずにゆっくり深く落ち着いて呼吸をしましょう。」って教本に書いてあったし、 DVDでもそう教えてた。でもね、たぶん嘘です、あれ。 "止めない"というのは大前提だし、"ゆっくり"というのも超重要なキーワードだが、 "深く"っていうのはなんか違うな。深呼吸が必要な訳では無いのです。 だって俺がな~んも考えずに気持ち良~く深く吸ってたら、 あっという間に俺のタンクの空気は無くなっていきましたもの。 ぐ~んぐんぐ~んぐん減っていき、 海から上がる頃にはバディーである妻との残圧差が80以上ってことはしょっちゅうで、 そんな現象を引き起こす筆頭の受講生だったので、ダイブ時間の基準になっていたし、 我々のチーム名"残圧格差”のきっかけになってしまったのです。 詳しくはこちらのブログ参照して下さい。 残圧といえば、僕は講習中に残圧が25になり、 アシスタントの方の空気を貰って安全停止と浮上をしたことがあります。 とにかく、 大切なのは身体が必要としている分だけ呼吸するということ。 それから身体が必要とする量を減らすということ。 なので、海中でジタバタしたり、力んだり、頑張ったり、焦ったり、 そのような呼吸換気量が増加する行為は避けるべきなのです。 常日頃、パウダーなスノーボードやボルダリング、そして野外フェスなど、 楽しければ奇声を上げて良い遊びばかりだった自分としては、 声も出せないし気分の盛り上がりを身体で表現出来ないダイビングは少々戸惑いました。 そして頑張るな、力むなっていうのも苦手なんです。 メンタルは常に落ち着いていても、フィジカルはとっても落ち着きの無い男、ハセガワショウゴ。 これを注意された時に、"あー、向いてねーな、なんとか海モードにならんとな"って思いました。 常にリラックス。身体に力を入れない。これ大事みたいです。 そして次の題目は、己の浮力は呼吸によってコントロールするということ。 正直、浮くのも潜るのも一生懸命にキックしたり、 BCD(ライフジャケット似の浮力調整が可能な装備)の空気を 出し入れすればいいんでしょって考えていた私。 (勿論、キックやBCDの調整も使いますよ、でも大前提は呼吸なんです!) これにはたいそう面を喰らいました。えっ!?、そうなのって感じでした。 ざっくり言うと、浮きたければ吸った後にゆっくり吐く(肺の状態を大きく保つイメージ)、 逆に沈みたければしっかり吐いた後にゆっくり吸う(肺の状態を小さく保つイメージ)。こんな感じ。 吸い終わりに自分の身体が沈むのが止まり、ゆっくりとした呼気の間に身体が浮いて、 吐き終わりに自分の身体が浮くのが止まり、ゆっくりとした吸気の間に身体が沈む。 このような状態が中性浮力と呼ばれ、 この状態を常に維持する事がダイビングにおける最も重要な要素だと学びました。 (もちろんそれをコントロールするためにBCDの調整はしますが、自分の呼吸で自分の身体がどうなるのか、常にそれを意識しなければならないようです。) そしてこの中性浮力コントロールの究極のトレーニングがイライラ棒なんですが、、 僕は全くもってダメでした・・・あかんかったね、あれは。いつかリベンジしたいです。 そして中性浮力に関連してもうひとつ苦労した事、 それは海の深さが変われば空気の体積も変わり、浮力が変化するってこと。 ざっくり言うと、深ければ深いほど空気は小さくなり、浅ければ浅いほど空気はデカくなります。 なので同じ量の空気がBCDに入っていても深さによって浮力は変化するのです。 ということは、中性浮力を維持するためには、 深くなったらBCDに空気を足さなければならないし、浅くなったら空気を抜かなければなりません。 これをしないと、深くなって行った時に、沈んでしまい、海底のサンゴ礁を破壊。 逆に浅くなってきた時には、どんどん浮いてしまって安全停止出来ず・・・ なんて事になります。僕は一度、ぐんぐん浮いていってしまった事がありました。 あれ焦るんですよね、しっかり空気抜けばいいのに左手が伸びてなくて抜けなかったり、 そんでもって焦って呼吸が早くなり、 沢山吸ってしまうものだから余計に浮力が増してって感じですよね。。。 こんな感じだったかな~。いやいやまだまだ苦労した事はある気がするが、 とにかく自分にとってダイビングとは決して簡単なものではありませんでした。 でもまぁ、こんな風だった僕でもなんとか無事にライセンス(アドバンスまで)取れたんですよね。 だから真面目にやれば誰でも大丈夫。真摯に取り組むこと。イメージをきちんと作る事。 これが大切だと思います。ベタな言い草だが、誰だって最初からは出来ない。そう、それなんです。 でもきちんとした意識で取り組めば必ずや出来るようになるから不思議なものです。 そうして海中での自由を手に入れると、もう、凄いです。新しい世界と対峙出来ます。最高です。 なんだか予想以上に長く、そして全体的なトーンがネガティブな感じになってきたので、 この辺で終わらせたい。後は講習最終日の写真を載せておきます。 でもその前に感謝の意を伝えなければなりません。 インストラクターのYOSHIさん、ありがとうございました。 アシスタントのTOMさん、ありがとうございました。 そして一緒に潜り、あの充実した日々を共に過ごした皆さん、ありがとうございました。 感謝、感謝です。 読んで頂き、ありがとうございますm(_ _)m ブログランキングに参加しています。 下の四角い世界一周ボタンを ポチッとクリックお願いします‼ ↓↓↓ にほんブログ村 PC、スマフォの方はこちらから。 世界一周ブログランキング 携帯の方はこちらから。
by sgyksgyk
| 2012-09-01 16:46
| Egypt
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スノーボーダーでフジロッカー、ちょっとボルダラーな夫婦の旅記。2011.7.1に世界一周スタート。2013.3.25に帰国。ただいま日本。 by sgyksgyk 最新の記事
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